column院長、親知らずを抜いてもらう。②
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2018.07.19
院長、親知らずを抜いてもらう。②Column
前回は親知らずを抜くことをお勧めしているという話でした。
今回は親知らずの抜いた後の話です。
親知らずを抜くと腫れと痛みと血が出ます。
これは親知らずに限らず、どんな歯を抜いても起こりうる事です。
歯を抜くと、そこには穴が空きます。体にとってはキズです。
そのキズを治すために、穴が空いた場所に血液と細胞が集まってきます。
血液が集まってくるので、出血があり、見た目に腫れた感じがあるのです。
また、細胞が集まってキズを治す時に体の中では信号が出ているのですが、その信号の一つが痛み物質なので、痛みが出てくるのです。
従って、歯を抜いた後に出血と腫れと痛みがあるのは正常で、必要な反応なのです。
とは言え、痛いまま生活する訳にもいかないので、まず痛みについては通常痛み止めが処方されます。
痛み止めを飲めば、痛みを和らげる事ができます。
痛み止めを飲んでも痛みが続くような時は、痛み止めの増量や種類を変更する事で対応します。
腫れに関しては血液の流れを止める訳にはいかないので残念ながら、時間が経つのを待つしかありません。ある程度キズが治ってくると自然と腫れはひいてきます。
キズを氷などで冷やす行為は出血を止めるためには有効かもしれませんが、「キズを治す」という点に関しては血液の流れを悪くさせるのでおススメできません。冷やすと傷の治りが遅くなります。
冷やすと知覚が鈍くなるので痛みも和らぐかもしれませんが、前にも述べたとおり、冷やさずに痛み止めで対応した方が良いと思います。
後は出血についてです。
出血は健康な人であれば大体一晩で止まります。
逆に言うと健康な方でも一晩くらいは歯を抜いたところから血がじわじわ出てくるのでそれは心配ありません。
血圧が高い方や、血をサラサラにする薬を飲まれている方は血が止まりにくいのでもう少し注意して様子を見る必要があります。
出血で注意が必要なのは、口の中で血の味がしたり、唾に血が混ざるからといって、うがいをしすぎないようにする事です。
歯を抜いた後の穴がには血の塊ができて、それが栓になって血が止まっていくのですが、うがいをしすぎると血の塊を洗い流してしまい、どんどん新しい血が出てきて止まらなくなります。
手足に出来た擦り傷のかさぶたを剥がすと再び出血してくるのと同じ現象です。
このように歯を抜いた後の不快症状には理由があって、対処する方法があるので少しでも安心していて頂けたらと思います。